短距離100Mトレーニングについて

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100Mのトレーニング

100Mは陸上競技において、もっとも早く勝負が決する種目で、数秒の中に今までのトレーニングの成果が試される種目です。100Mは主に3つの区間に分かれていて、それぞれ、加速区間、中間区間、後半区間となっています。下で各区間の説明と、トレーニングを紹介します。

加速区間

加速区間はスタートから、40M付近までのことを指します。加速区間はいかに早くトップスピードに乗せていくかが基本的なトレーニングの指針になっていますが、トップ選手の場合は加速区間をずらしてトップスピードに到達するのをわざと遅らせ、後半区間でのスピードの減速を防ぐといった事をしている選手もいます。その場合は歩数の関係もありますのでここでは基本的な加速区間の走り方を説明します。
スタートからの一歩目での身体の角度は35度が理想とされていますが、35度の角度はかなりの筋力がないとできません。日本のトップ選手でも、35度でスタートしている選手はあまりいないと思います。まずは40度から45度ぐらいの角度でのスタートをしてみることをおすすめします。一歩目から20M過ぎまでは目線は身体の角度に沿います。30M近くから少しずつ身体を起こしていきます。身体を起こす動作は急に起こすのではなく徐々に起こしていきます。

加速区間のトレーニング

加速区間でのトレーニングは10加速+30M、30Mスタートダッシュ、メディシンボール前投げ、スタート一歩目から30Mまでのミニハードル走をしていました。
10加速+30Mはタイムを計り、週に2日ほどはメニューに入れて記録の推移を見ていました。意識していたところは上記で述べたように、スタートから2歩、3歩目の身体の角度と目線の位置を確認しながらしていました。
30Mスタートダッシュ(以下SD)は本番でのSDを想定して数人と一緒にしたほうが練習効果が高いと思います。私はSDをする時には必ず、何人か呼んで一緒にしていました。号砲は本番通り、ピストルでします。意識するところは、隣のレーンで走る選手がいるので、硬くならない事を意識していました。
メディシンボール前投げはスタートブロックに脚をかけ、メディシンボールを前へ投げると同時に飛び出すという練習で、スタート時の飛び出しの練習になります。意識していたところは飛び出しの角度となるべく遠くに飛び出すというところを意識していました。

中間区間

中間区間は100Mで一番トップスピードが出る区間で、練習もトップスピードを上げるようなトレーニングになっています。練習の強度も上がるため肉離れなどの怪我に注意することが必要になってきます。

中間区間のトレーニング

中間区間のトレーニングには20加速+60M、20加速+100M、チューブ走をしていました。
20加速+60Mは加速区間のトレーニングと同様にタイムと取っていきます。意識していたところは20M加速でトップスピードにもっていく意識を持っていました。なるべく早くトップスピードにのせたほうが早めに抜け出せるためです。そのぶん後半区間での減速も早くなるので、後半区間のトレーニングはしっかりと積まなければなりません。
20加速+100Mはタイム+1秒が本番でのタイムと一致しています。そのため、自分の現状での100Mのタイムが約何秒か知ることができます。意識するところは上記の通り20加速でトップスピードにのせる意識を持つということと、記録を意識してガチガチにならないことです。
チューブ走は自分がもっている以上の最大スピードをチューブの力を借りて体験するトレーニングです。これは神経に限界を超えた最大スピード域を刷り込ませ、神経系の強化をはかるトレーニングです。しかし、限界を超えたスピードで走るため、怪我をする場合があるのでチューブ走を行う際には入念な準備運動が必要です。
チューブはここから

後半区間

後半区間は中間区間でのトップスピードが落ちてくるところで、全国大会で活躍する選手など、日本を代表するトップ選手などは後半の減速が少ないです。減速の原因は筋持久力の低下が主な原因ですが、医学的な原因もあります。医学的な原因は後々説明します。

後半区間のトレーニング

後半区間では筋持久力の低下が勝負を決するといっても過言ではありません。筋持久力を強化するトレーニングとして、150+100M、150+150M、100+100Mといった筋持久力系のトレーニングをしていました。
意識するところというか基本なんですが、最初から全力を出す心構えが必要です。このような筋持久力系トレーニングでは最初は落とし、次で全力を出すといったことではトレーニングの意味をなしません。多分、練習中は交代して引っ張る役をしていくと思いますが、引っ張る時は本番さながらに全力を出してください。
また、記録をはかり、+の間はきちんとインターバルとして時間を計るようにしてください。

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